親族や知人から法事の案内状が届いた際、まず気になるのが服装と香典のマナーではないでしょうか。葬儀とは少し異なる点もあるため、失礼のないよう、基本的な作法をしっかりと押さえておきましょう。まず、服装についてです。葬儀では正式な喪服(準喪服)を着用しますが、法事の場合は、回忌を重ねるごとに少しずつ装いを和らげていくのが一般的です。一周忌までは、葬儀と同様に準喪服を着用するのが最も無難で丁寧な対応です。男性であればブラックスーツ、女性であればブラックフォーマルのアンサンブルやワンピースです。三回忌以降になると、遺族から「平服で」と案内されることもあります。この場合の「平服」とは、普段着のことではなく、「略喪服」を指すということを忘れてはいけません。男性であれば、ダークグレーや濃紺のスーツに、白シャツと黒いネクタイ、黒い靴下と靴を合わせます。女性であれば、黒や紺、グレーといった地味な色のワンピースやアンサンブル、スーツなどが適しています。ただし、どのような場合でも、肌の露出は控え、アクセサリーは結婚指輪と一連のパール程度に留めるのが基本です。次に、香典についてです。葬儀では「御霊前」と書くのが一般的ですが、四十九日を過ぎた法事では、故人はすでに仏様になっていると考えられるため、表書きは「御仏前」または「御佛前」とするのが正しいマナーです。もし、浄土真宗の葬儀や法事であれば、時期を問わず「御仏前」となります。「御香料」や「御香典」という表書きも、宗派を問わず使えます。香典袋の水引は、黒白か双銀、あるいは地域によっては黄白の「結び切り」のものを選びます。金額の相場は、故人との関係性や会食の有無によって異なりますが、親であれば一万円から五万円、兄弟姉” “であれば一万円から三万円、その他の親戚や友人であれば五千円から一万円程度が目安となります。会食に出席する場合は、その分を上乗せして包むのが心遣いです。表書きの文字は、濃い墨で書いても薄墨で書いても、どちらでも構わないとされています。
【参列者向け】法事の服装と香典マナー